
精神保健福祉士のやりがい、魅力
精神保健福祉士は、日本三大福祉士の一つで、主に精神疾患や先天的な障害を持つ人に対しての社会福祉を担当していく仕事です。
三大福祉士のうち介護福祉士、社会福祉士よりも設定された時期が新しく、比較的最近にできた資格となっています。
これまでは身体機能が損なわれてしまった人に対してのケアをすることが、介護活動として重視されてきたのに対し、近年になって精神的な疾患を患う人が急増してきたということが背景にあります。
精神保健福祉士の資格を取得することにより精神病院や精神障害者生活訓練施設、精神障害者ホーム、精神障害者福祉工場に勤務をして、患者さんのケアにあたっていくことになります。
精神疾患については診療を受けるだけでなく、社会生活を健全に送ることができるかどうか継続的に経過を観察していくことが必要です。
また身体的な疾患と異なり、周囲から障害があることを理解されないことも多いため、そうしたことを総合して、本人にとってより良いケアとは何かを考えていく役割をします。
平成23年度からは社会情勢の変化に伴い、精神保健福祉士の役割を一部変更するためのカリキュラムの改正が行われています。
今後精神保健福祉士として勤務をしていく人材に対しては、医療機関などのチームの一員として精神障害者の治療に積極的に携わっていくことや、長期在院患者に対して精神障害者の地域移行を支援していくなどの役割が課せられます。
精神保健福祉士になるための方法
精神保健福祉士になるためには、いくつかのルートがあります。
最も一般的なのは高等学校を卒業したのち、福祉系4年制大学もしくは短大・専門学校に進学するという方法です。
4年制課程を修了することにより、そのまま卒業年度に合わせて国家試験を受験することができるようになります。
3年制課程の短大や専門学校においては、卒業後に相談実務を1年間経験することにより、同様に受験資格を取得可能です。
その他にも一般大学を卒業した後に一般養成施設に1年以上通うなどいくつかの方法があるので、詳しくは精神保健福祉士国家試験を主催している公益財団法人社会福祉振興・試験センターの広報を参考にしてみてください。
試験は毎年2月に行われますが、申込期間は9~10月中となっているので、早めに卒業年度に合わせて申込みをしておくことが必要です。
試験科目は精神疾患の治療や精神保健の課題や支援方法などの座学が中心になっており、心理学や社会的な精神疾患患者への支援制度などを網羅的に学習していくことになります。
卒業後は病院や精神保健センターを中心に、多くの場所から出されている求人に対して就職活動をしてきます。